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日本の平均年収は約370万円とされる。 ただ、 働く人を年収順に並べた真ん中は約300万円で、 半分は300万円以下。 年収1,500万円を超える人は全体の約1%しかおらず、 この層がいるぶん平均は真ん中より高く出る。
男女の差は大きい。 真ん中は男性が約400万円、 女性が約210万円で、 倍近い開きがある。 同じ年収300万円でも、 男性の中では下から3分の1あたり、 女性の中では上位3割に入る。 500万円を超える人も男性では約37%、 女性では約1割。 どの集団の中で見るかで、 同じ数字の意味は変わる。
分布の形は左右対称ではない。 200万円以下が約3割、 300万円以下でちょうど半分、 500万円以下で約75%。 1,000万円を超える人は約4%しかいない。 低い側に人が密集し、 高い側へ長く尾を引く形で、 平均が真ん中より70万円ほど高く出るのはこの尾の重みによる。
年代でも動く。 真ん中は20代で約270万円、 30代で約360万円、 40〜50代で約380万円。 60代以降は約190万円まで下がる。 伸びは30代までが大きく、 40代以降はほぼ横ばいになる。
年齢が上がると、 同じ年代の中での開きも広がる。 20代は4人に3人が約370万円までに収まる。 50代になると、 下から4分の1は約190万円以下、 上から4分の1は約660万円以上で、 同じ年代の中の幅がずっと大きい。
上位側の景色も母集団で変わる。 全体で上から1割に入る境目は約750万円。 男性の中では約880万円、 女性の中では約490万円になる。 同じ「上位1割」でも、 誰の中での話かでこれだけ違う。
下から1割の境目は約70万円。 この統計の「働く人」にはパートや短時間の仕事も含まれるためで、 分布の下側はそうした働き方も込みの数字になる。
なお、 この数字は賞与込みで、 会社員だけでなく自営業も含む「働く人全体」のもの。 正社員に限った統計より低めに出る。 世の中で「平均年収」と呼ばれる数字同士が食い違うのは、 多くはこの母集団の違いによる。
数字は就業構造基本調査 (令和4年・賞与込み)による。